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安倍首相への厚遇目立った中国、文在寅氏は早々に帰国 - 読売新聞

安倍首相への厚遇目立った中国、文在寅氏は早々に帰国 - 読売新聞



 【成都=比嘉清太】日中韓首脳会談に合わせた安倍首相の訪中では、中国の厚遇ぶりが目立った。米中貿易摩擦の長期化を踏まえ、日本との経済関係を強化し、米国をけん制する狙いが鮮明になった。

 李克強リークォーチャン首相は25日の日中首相会談で、会談後に成都郊外の世界遺産の灌漑かんがい施設・都江堰とこうえんを案内することに触れ、「私としてのおもてなしだ」と強調した。都江堰は2008年の四川大地震で大きな被害を受けたが、その後、復興にこぎ着けた。

 習近平シージンピン国家主席は23日、安倍首相と夕食を交えて会談した。韓国の文在寅ムンジェイン大統領とも昼食をとりながら会談しているが、北京の外交筋は「外交上は夕食の方が胸襟を開いて語り合える場であるとして重視されている」と指摘する。文氏は24日、1泊2日の訪中日程を終えて早々と帰国した。

 中国で前回、日中韓首脳会談が開かれた12年は、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件が尾を引き、当時の野田首相と胡錦濤フージンタオ国家主席の個別の会談すら行われなかった。

 米国内では、中国を米経済から締め出す「デカップリング」論が浮上している。李氏は安倍首相との会談で、金融や医療・介護など、サービス分野で日本との補完関係を強めることに意欲を示した。来年4月の習氏の国賓来日に日本で反対論が出ていることから、対中世論の好転につなげる狙いもあるとみられる。

 ただ、中国は日米同盟の強化には神経をとがらせている。米露間の中距離核戦力(INF)全廃条約の失効を受けて、米軍が日本を含めた中国周辺に中距離ミサイルを設置する事態を警戒する。李氏は24日の日中韓首脳会談で、「国家間の安全保障協力は第三国に焦点を当てるべきではない」とクギを刺した。

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2019-12-25 11:58:00Z
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