小６女児、食事は１日１回…スマホと靴奪い軟禁 - 読売新聞

　大阪市住吉区の小学６年の女児（１２）が連れ去られ、栃木県小山（おやま）市の交番で保護された事件で、自称・派遣社員の伊藤仁士（ひとし）容疑者（３５）（未成年者誘拐容疑で逮捕）が同市内の自宅で、女児のスマートフォンと靴を取り上げ、食事を１日１回に制限するなどしていたことが、大阪府警への取材でわかった。府警は、伊藤容疑者が女児を軟禁状態にしていたとみて、監禁容疑でも捜査する。

　民家からは茨城県内の女子中学生（１５）も保護された。６月に家族から行方不明者届が出されており、県警が経緯を調べる。女児と女子中学生にけがはなく、２人は２４日、親と再会した。

　発表などでは、伊藤容疑者は今月１０日頃、ツイッターを通じて女児と知り合い、「半年ぐらい前に来た女の子がいる。しゃべり相手になってほしい。うちに来ない？」とメッセージを送信。１７日午前１０時半頃、大阪市住吉区の苅田南公園に女児を誘い出して小山市の自宅まで連れて行き、２３日まで宿泊させた疑い。

　調べに対し、伊藤容疑者は「大阪へ行き、親の承諾なく家に連れて行ったが、誘拐しようとしていない」と容疑を否認している。

　府警によると、女児は伊藤容疑者に連れられ、地下鉄や在来線を乗り継ぎ、１７日夜、北東に約４３０キロ離れた伊藤容疑者宅に到着した。伊藤容疑者からは「スマホを使うな」と言われ、スマホから通話や通信に必要なＳＩＭカードを抜かれ、靴とともに取り上げられた。

　家の中で移動はできたが、雨戸は閉められ、１階和室で女子中学生と寝泊まりした。食事は１日１回、入浴は２日に１回だったという。

　捜査関係者によると、伊藤容疑者は一人暮らしで、近所に住む母親は「女児と中学生がいたことは知らなかった」と説明している。

　府警は２４日、伊藤容疑者を栃木県警小山署から府警本部に移送した。

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2019-11-24 13:30:00Z
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